北海道大学と韓国・済州大学校の共同セミナー「観光の影/影の観光―済州・北海道のオーバーツーリズムとダークツーリズム―」を実施しました。
4・3事件(1948年)の悲劇の島である済州島は、恵まれた自然資源と観光振興によって韓国屈指の観光地に変貌しました。観光開発による経済的恩恵を享受する一方、人口60万人の島に年間1,500万人がおとずれることで、地域住民と観光客とのトラブルも多発しています。そのかたわら、観光産業の眩しさに埋もれてきた虐殺の歴史の現場には徐々に訪問客が増えています。世界で乗客数が多い航空路線の1位(ソウル~済州)と3位(羽田~札幌)を擁する済州島と北海道の観光をめぐる「影」について議論しました。
【プログラム】
・基調講演
「オーバーツーリズムと観光受容力の理解」
ホン・ソンファ(済州大学経商学部観光経営学科教授)
・研究報告
「済州地域メディアのオーバーツーリズム報道」
イ・ソヒョン(済州大学助教授)
「済州4・3とダークツーリズム」
イ・ジファ他(済州大学社会科学部言論広報学科)
コメント 山田義裕(北海道大学教授)
「北海道ニセコとオーバーツーリズム
壱岐 朱花(北海道大学学術研究員)
「ダークツーリズムにおける光と影―東アジアの監獄博物館の比較から」
芳賀 恵(北海道大学学術研究員)/藤野 陽平(北海道大学准教授)
コメント チェ・ナクジン(済州大学教授)
・ディスカッション
主催:北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院
東アジアメディア研究センター/メディア・ツーリズム研究センター
共催:済州大学社会科学部言論広報学科/経商学部観光経営学科
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