参加を希望される方は、こちらにアクセスし、必要事項を入力・送信してください。
全7回のラインアップは、以下の通りです(6月以降のスケジュールについては現在調整中のため、開催日が変更する場合があります。詳しくは当センターHPにてご確認をお願い致します)。
【第1回】ラムザイヤー論文の歴史歪曲と文化的レイシズム
日時:2023年4月26日(水)18:00〜20:00
場所:オンライン
講師:趙慶喜(聖公会大学教授)
2020年以降、日本軍「慰安婦」制度や関東大震災における朝鮮人虐殺を正当化し、在日コリアンや沖縄、被差別部落など日本のマイノリティのネガティブなステレオタイプを助長する、ハーバード大学ロースクールのJ・マーク・ラムザイヤー教授が発表した一連の論文が学術的な基準を満たしていないことで広く批判されました。情動的な主張を展開する歴史修正主義の組織的な動きが幅を利かせ、学知そのものがそれに取り込まれているのです。2023年度第1回の日韓連帯フォーラムでは、聖公会大学の趙慶喜さんがラムザイヤー論文に切り込んで、その問題点について解説します。
【第2回】第2回 日韓の演劇交流の過去と現在
日時:2023年5月12日(金)18:30〜20:00
場所:北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院 メディア棟407室(オンライン配信あり)
講師:みょんふぁ(日韓演劇交流センター副会長)
木村典子(北海道演劇財団専務理事)
徐在吉(国民大学教授)
みょんふぁさんは、日韓での舞台公演、作品紹介、映画出演、戯曲朗読など、多方面で精力的に活動を展開する在日コリアンの俳優です。日韓演劇交流センター副会長として日韓交流にも携わっています。木村典子さんも札幌在住の演劇プロデューサーとして長らく日韓の演劇交流に携わり、現在、北海道演劇財団専務理事を務めています。2023年度第2回の日韓連帯フォーラムは、日韓演劇交流についてお二人にそれぞれのご活動を中心にお話ししていただきます。また、日韓の演劇交流についても研究を重ねてきた文学研究者の徐在吉さんに、日韓の演劇人が両国の相互理解にどのように貢献してきたのかについて語っていただきます。
【第3回】大阪コリアタウン歴史資料館×いくのパークの開館
日時:2023年6月21日(水)18:30〜20:00
場所:オンライン
講師:伊地知紀子(大阪公立大学教授)
金賢泰(大阪コリアタウン歴史資料館理事)
2023年4月29日に大阪コリアタウン歴史資料館がオープンしました。コリアタウンは、かつて猪飼野という地名であった地域の真ん中にあります。1990年代に入り、朝鮮市場と呼ばれていた御幸通商店街は通りを整備し、今はコリアタウンとして大勢の人で賑わっています。伊地知紀子さんは同館理事として企画チームを率いて、設立・開館・運営に尽力してきました。また、同館理事の金賢泰さんは、近隣の御幸森小学校の跡地を活用した複合施設「いくのパーク」の運営にもかかわっています。お二人をお招きして、コリアタウンの土台となった朝鮮市場がコリアンタウンとして多くの人に親しまれ、多文化共生のまちづくりの拠点を目指す活動についてお話ししていただきます。
【第4回】関東大震災と朝鮮人虐殺の掘り起こし
日時:2023年7月19日(水)18:00〜19:30
場所:早稲田大学(オンラインによる配信あり)
講師:平形千惠子(千葉県における関東大震災と朝鮮人犠牲者追悼・調査実行委員会)
2023年は関東大震災において朝鮮人虐殺が発生してから100年を迎えます。これまで各地の市民団体や研究者が事件の真相解明に取り組んできました。1978年に発足した「千葉県における関東大震災と朝鮮人犠牲者追悼・調査実行委員会」も代表的な市民運動のひとつです。その名称通り、同会は事件を風化させないため、文献や聞き取り調査で丹念に掘り起こし、毎年慰霊祭を挙行して記憶の継承と資料の保存に努めています。講師の平形千惠子さんは同会の事務局を担当し、活動の中心的な役割を担ってきました。同会の事務局を担ってきた平形千惠子さんをお招きして、これまでの活動について振り返っていただきます。
【第5回】ウトロ平和祈念館の設立と市民連帯
日時:未定
場所:未定
講師:金秀煥(ウトロ平和祈念館副館長)
孫片田晶(立命館大学准教授)
ウトロ地区は1940年から「京都飛行場建設」に集められた在日朝鮮人労働者たちが暮らしてきた集落です。上下水道などの生活インフラが整備されないウトロ地区の「深刻な人権問題」を解決するために日本市民が支援活動を展開し、居住権闘争を続けてきました。こうしたウトロの歴史を記録するウトロ平和祈念館が、放火事件に見舞われながらも2022年4月にオープンしました。ウトロの歴史や人権について発信を続ける副館長の金秀煥さん、多文化共生の先駆としての「共に生きる」地域社会活動の歴史を研究テーマにする立命館大学の孫片田晶さんに、ウトロ地区における「日韓連帯」の実践的意義について語っていただきます。
【第6回】ミンジン・リー著『パチンコ』の世界
日時:未定
場所:未定
講師:宮地忠彦(専修大学教授)
在米コリアンのミンジン・リーの小説『パチンコ』上・下巻(日本語版・文藝春秋、2020 年)をドラマ化して2022年に配信を開始したApple TV+シリーズ「PACHINKO パチンコ」。物語の舞台が植民地期朝鮮からスタートしているドラマ「パチンコ」は、日本ではいまひとつ知名度が上がらず、公開当初から話題となった海外との温度差が感じられます。宮地忠彦さんにはミンジン・リーが『パチンコ』という歴史物語を書く上で参照したインタビューや文献を検討し、そうした証言がドラマの表象としてどのように描かれているのか、小説とドラマを往復しながら紐解いていただきます。ご専門の帝国日本の治安警察の描写についても、ラムザイヤー論文への批判を交えて説明していただきます。
【第7回】「関釜裁判を支援する会」物語
日時:未定
場所:未定
講師:花房俊雄・花房恵美子(関釜裁判を支援する会)
1992年12月、釜山地域の元日本軍「慰安婦」および元「女子勤労挺身隊」の被害者が、山口地裁下関支部に日本国の公式謝罪と賠償を求めて提訴しました。これが釜山朝鮮人従軍慰安婦・女子勤労挺身隊公式謝罪等請求訴訟、いわゆる「関釜裁判」です。同訴訟は、1998年4月の一審判決では一部勝訴を勝ち取ったものの、2003年3月に最高裁で原告の敗訴が確定しました。「関釜裁判」を支援したのが、「戦後責任を問う・関釜裁判を支援する会」(「関釜裁判を支援する会」)です。2013年9月に解散するまで20年続く同会の公式活動を支えた花房俊雄・花房恵美子ご夫妻をお招きし、日本で争われた戦後補償裁判および同会の活動について振り返っていただきます。