韓国をはじめ、東アジアの映画を鑑賞する上映会を開催します。

映画は、それが製作された文化圏の社会状況や人びとの価値観を色濃く反映するメディアです。同じテーマを描いても、その扱い方は国や時代によってさまざまです。映画が映し出す人びとの暮らしぶりや価値観を映画が投げかける問題意識を知れば、その地域の文化がよりいっそう多面的に理解できるでしょう。

上映作品は韓国映像資料院(KOFA)から提供されたテーマ別の映画資料を中心に、中国、台湾、北朝鮮の映画も取り上げる予定です。

また市内映画館との協力により、一般公開映画のトークイベントも行います。

*開催日および上映作品は、決まりしだい本HPにアップします。

(日付部分をクリックすると詳細をご覧いただけます)
【韓国映画『1987、ある闘いの真実』上映会&トーク】2018年12月10日(金)18:00より 場所:シアターキノ(札幌市中央区南3条西6丁目 南3条グランドビル2階)
登壇者:チャン・ジュナン監督
聞き手:玄武岩(北海道大学メディア・コミュニケーション研究院教授)
韓国の民主化への道のりを実話をもとに描いた韓国映画『1987、ある闘いの真実』(2017)のチャン・ジュナン監督が来札し、トークイベントを行いました。チャン監督は1970年生まれ。映画の背景となった事件のときは高校生でした。当時の政権が行った司法の支配、言論の封鎖、学生運動の弾圧に怒りを覚える若者の一人だったといいます。この映画を2017年に世に出した意図はどこにあるのか、現代の若者に何を伝えたかったのかについて語っていただきました。
トークの内容はこちらです。
【シアターキノ・トーク「ポン・ジュノ監督 受賞と韓国映画躍進の背景を探って」】2020年3月11日(水)21:10より 場所:シアターキノ(札幌市中央区南3条西6丁目 南3条グランドビル2階)
登壇者:玄武岩(北海道大学メディア・コミュニケーション研究院教授)
    芳賀恵(北海道大学メディア・コミュニケーション研究院学術研究員)
司 会:中島洋(シアターキノ代表)
『パラサイト 半地下の家族』のアカデミー賞受賞を記念し、シアターキノでポン・ジュノ監督の作品の特集上映イベント「鬼才ポン・ジュノの世界」が開催されました。『殺人の追憶』(2003)の上映後、韓国映画の強みと特徴についてトークを行いました。
【韓国映画『はちどり』先行上映&監督オンライントーク】2020年8月21日(金)19:20より 場所:シアターキノ(札幌市中央区南3条西6丁目 南3条グランドビル2階)
登壇者:キム・ボラ監督(オンライン)
聞き手:玄武岩(北海道大学メディア・コミュニケーション研究院教授)
    芳賀恵(北海道大学メディア・コミュニケーション研究院学術研究員)
2018年の釜山国際映画祭をはじめ、世界各国の映画祭で高い評価を得た韓国映画『はちどり』が2020年9月12日より札幌・シアターキノで公開されるのに先立ち、先行上映会とキム・ボラ監督のオンライントークを当センターとシアターキノの共催で行いました。
監督のトークの内容はこちらです。
【韓国映画『マルモイ ことばあつめ』解説トーク】2020年10月10日(土)13:45より(トークは上映後) 場所:シアターキノ(札幌市中央区南3条西6丁目 南3条グランドビル2階)
登壇者:玄武岩(北海道大学メディア・コミュニケーション研究院教授)
日本統治時代に朝鮮語辞典をつくる活動を行った「朝鮮語学会」。言葉や方言を集めるため奮闘する人々を描く韓国映画『マルモイ ことばあつめ』の公開を記念し、背景解説のトークをシアターキノとの共催で行いました。
【台湾ドキュメンタリー映画『私たちの青春、台湾』公開記念トーク】2021年2月13日(土)18:00より 場所:シアターキノ(札幌市中央区南3条西6丁目 南3条グランドビル2階)
登壇者:藤野 陽平(北海道大学メディア・コミュニケーション研究院准教授)
    許 仁碩(北海道大学法学研究科助教)
    伍 嘉誠(ご かせい)(北海道大学文学研究院准教授)
「ひまわり運動の理想と現実」と題し、台湾の民主化に詳しい日台の研究者によるトークを行いました。映画の背景を解説し、同時期に香港で起こった雨傘運動とも関連づけて「東アジアの若者が社会をどう変容させたのか、あるいはさせなかったのか」について考えました。
【登壇者プロフィール】
*藤野陽平(ふじの ようへい)
北海道大学メディア・コミュニケーション研究院准教授。台湾を中心にキリスト教と植民地主義、民主化運動の問題を研究する。主著に『台湾における民衆キリスト教の人類学―社会的文脈と癒しの実践』(2013年、風響社)、編著に『ポストコロナ時代の東アジア』(玄武岩と共編、2020年、勉誠出版)、論文に「台湾の政教関係にとっての台湾語教会という存在―長老教会と台湾独立派の友好関係」櫻井義秀編『現代中国の宗教変動とアジアのキリスト教』(2017年、北海道大学出版会)などがある。
*許仁碩(シュ ジェンシュオ)
北海道大学法学研究科助教。台湾出身。主に警察と社会運動を研究する。元NPO法人台湾人権促進会法務主任。現在はNPO法人東アジア市民ネットワーク事務局で歴史問題や国際交流に取り組む。東アジアにおける政治情勢、社会問題、警察政策を中心として「Udn Opinion」、「Apple Daily」などでコラムを執筆。訳書に『憲法九條:非戰思想的水脈與脆弱的和平』(原題:『憲法9条の思想水脈』山室信一著)。
*伍嘉誠(ご かせい)
北海道大学大学院文学研究院准教授。香港出身。香港を中心に社会運動と市民団体(特に宗教団体)との関係、ナショナリズムの現象を研究する。主要業績に「香港における新型コロナについての一考察―市民社会の力」玄武岩・藤野陽平編『ポストコロナ時代の東アジア』(2020年、勉誠出版)、『「返還後の香港における「本土運動」とキリスト教」(『日中社会学研究』 (26) 2018、1 -21)などがある。
トークイベントの様子
トークイベントの様子
【台湾映画『返校 言葉が消えた日』解説トーク】2021年8月7日(土)17:15より 場所:シアターキノ(札幌市中央区南3条西6丁目 南3条グランドビル2階)
登壇者:藤野 陽平(北海道大学メディア・コミュニケーション研究院准教授)
台湾の「白色テロ時代」を背景にしたミステリー映画『返校 言葉が消えた日』が、この日より札幌のシアターキノで公開となりました。公開を記念し、東アジアメディア研究センター所属の藤野陽平准教授による解説トークを行いました。
トークイベントの様子
トークイベントの様子
藤野陽平准教授
藤野陽平准教授
【ヤン ヨンヒ監督作 映画『スープとイデオロギー』公開記念ゲストトーク】2022年7月15日(金)18:30より 場所:シアターキノ(札幌市中央区南3条西6丁目 南3条グランドビル2階)
登壇者:ヤン ヨンヒ監督
    荒井カオル(プロデューサー・出演)
聞き手:玄武岩(北海道大学メディア・コミュニケーション研究院教授)
【『湖底の空』上映会&トーク】2023年5月13日(土)14:00より 場所:北海道大学学術交流会館 講堂
登壇者:みょんふぁ(俳優)、佐藤智也(監督)
聞き手:芳賀恵
日中韓合作映画『湖底の空』(佐藤智也監督)に出演した在日韓国人俳優のみょんふぁさんをお招きし、映画の上映会とトークを行います。ドラマや映画、演劇、音楽などエンターテインメントの世界では国際間の協業が活発に行われています。特に映画界では、本作のように3カ国以上がかかわる国際共同製作も増えています。産業構造や製作システムが異なる国家間で、文化や歴史、言語の壁を越えてひとつの作品を生み出そうとする試みが、グローバル時代のコンテンツ作りにおいて重要視されているのです。『湖底の空』は一人の女性の内面の葛藤をとおして国や性別などの「境界」の意味を問いかける作品です。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2020では高い評価を受け、コンペティション部門でグランプリとシネガーアワード(批評家賞)をW受賞。札幌では初上映となります。

みょんふぁ(洪明花)
在日コリアンの俳優。日韓での舞台公演、作品紹介、映画出演、戯曲朗読など、多方面で精力的に活動を展開する。韓国戯曲の上演で第9回小田島雄志・翻訳戯曲賞受賞。2014年に文化庁の海外研修制度で韓国国立劇団に留学。出演作に『血と骨』『焼肉ドラゴン』など。2021年には、朝鮮の舞姫・崔承喜の娘(安聖姫)が、植民地支配と朝鮮戦争により離散と再会を繰り返した母への愛情を語る物語を一人芝居「母~My Mother~」で演じた。日韓演劇交流センター副会長。

『湖底の空』
  2019年/日本・中国・韓国/111分
監督:佐藤智也
出演:イ・テギョン/阿部力/みょんふぁ/武田裕光/アグネス・チャン
公式サイト:https://www.sora-movie.com/
ストーリー:
空(そら)と海(かい)は日本人の父・高志と韓国人の母・チスクの間に生まれた一卵性双生児の姉弟。大きな湖があり、民族芸能が盛んな韓国・安東(アンドン)で生まれ育った。28歳となった空は中国・上海に暮らしている。イラストレーターとして仕事を得ようとするが、作品の売り込みはなかなかうまくいかない。出版社に勤める日本人の男性、望月が何かと空の絵を気にかけ、仕事を提供しようとする。異郷の地で暮らす二人は、似たような境遇から親密な関係を築きつつあった。