日本では2009年の政権交代以降、公職選挙法を改正してインターネットを選挙運動に利用可能にしようとする動きが国会議員の間で活発化し、メディアの注目を集めてきたものの、まだ実現していません。それは、政治文化はもとより、政治とメディアとの関係や、民主主義の深化の度合いなど、いまだに旧来型のものにとどまっている政治システムそのものに由来する部分も大きいでしょう。したがって「ネット選挙の解禁」問題は、選挙期間中の選挙運動に限らず、ネット時代の政治のありかたそのものとして捉えなければなりません。最近、有力政治家がネットをとおして発信することが話題を呼ぶのも、こうしたネット時代の政治とメディアという根本問題を指し示しています。本シンポジウムでは、ネット選挙の先鞭をつけた米国や韓国の経験と最新の動向を踏まえ、日本におけるネット選挙について展望しつつ、ネット時代の政治のありかたについて議論しました。
日時:3月1日(火) 17:00〜19:30
場所:北海道大学情報教育館3Fスタジオ型多目的中講義室(北区北17条西8)
※地下鉄南北線・北18条駅から徒歩7分
◆開場 16:30 司会 玄 武岩(北海道大学准教授)
◆日米韓、ネット選挙の現在 17:00-18:00
清原聖子(明治大学専任講師)
前嶋和弘(文教大学准教授)
李 洪千(慶應義塾大学SFC研究所上席所員)
◆コメント 18:10-18:40
渡辺将人(北海道大学准教授)
◆総合討論 18:40-19:30
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