東アジアセミナー/「記憶と和解」研究会
東アジア平和のための日韓歴史認識の共有に向けて
日時:2014年10月22日(水)18:15~20:00(18:00開場)
場所:北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院 105室
講師:李信澈(韓国・アジアの平和と歴史研究所・所長) 事前申し込み不要/逐次通訳
近年日中韓の3国は歴史問題による深刻な葛藤の巻き込まれたまま抜け出すことができない状況が続いています。日本と韓国のあいだには、歴史教科書や日本軍「慰安婦」問題、そして竹島/独島問題などをめぐる認識の違いがあらわにっています。日中間にも尖閣諸島/釣魚島の領土問題、また中韓においても古代史をめぐる論争が続いています。最近の日韓における最大のイシューとなっている「慰安婦」問題は日本社会にも激震を引き起こしています。朝日新聞が一部「慰安婦」関連の記事を取り消して以来、当該記事によって「慰安婦」が捏造されたと批判する政治的な圧力が高まり、雑誌等はそれに便乗して「朝日叩き」を展開しています。こうした「反朝日キャンペーン」は元新聞記者が務める大学にテロをほのめかす脅迫状が届くなど、人権侵害や言論弾圧の様相を呈しているように、もはや一新聞の問題ではなく日本のジャーナリズム全体にかかわる問題です。そこには、日韓の歴史問題の火種をつくった朝日新聞は韓国に謝るべき、とする主張もありますが、はたしてそうなのでしょうか。一連の事態をめぐって日本を覆うこうした雰囲気は、韓国はもちろん諸外国の受け止め方とは相当かけ離れています。講演会では、韓国〈アジアの平和と歴史研究所〉の李信澈所長をお迎えし、「グローバル化する人権」における「慰安婦」問題の意味を問いつつ、共通の認識をつうじて歴史紛争を克服しようとする日中韓市民社会の努力について考えてみたいと思います。
李信澈 イ・シンチョル アジアの平和と歴史研究所所長、成均館大学東アジア歴史研究所研究教授。
専門は韓国現代史。著書に『韓日近現代歴史論争』(先人、2007年)『北韓民族主義運動研究』(歴史批評、2008年)、共著に『写真と絵で見る北朝鮮現代史』(コモンズ、2010年)。
主催 北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院 東アジアメディア研究センター
共催 同研究院共同研究「トランスナショナルな公共圏におけるメディア文化とアイデンティティ」
問い合わせ先 〒 060-0817 札幌市北区北17条西8丁目 Tel:011-706-6937 Fax:011-706-6937
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