開催日時:2022年11月1日(火) 17時00分~「北朝鮮を行く」第5回  伊藤孝司写真展in 札幌「平壌の人びと」を語り合う

開催日時:2022年11月1日(火) 17時00分~

場所:札幌市教育文化会館 講堂

「隠者の王国」、「秘密主義の国」、「孤立した国」。メディアが好んで使う北朝鮮を表象する枕言葉です。全体主義体制を保持し、人・もの・情報の移動が極端に制限される北朝鮮は、ジャーナリストの自由な移動と取材が困難な統制社会なのです。それでも近年の平壌から伝えられる情報には、社会の変化や経済の発展ぶりが際立っています。コロナ禍以前の状況ですが、北朝鮮を観光で訪れる人も多く、地方に足を踏み入れるフリーのジャーナリストや欧米の通信社の記者も少なくありません。伊藤孝司さんもそのひとりです。
東アジアメディア研究センターでは、北朝鮮の人々の素顔をとおしてリアルな北朝鮮の「いま」を考えるため、ジャーナリストや写真家、NGO関係者、一般旅行者などの講演企画「北朝鮮を行く」を開催してきました。この度、伊藤孝司さんの写真展「平壌の人びと」が札幌で開催されることを受け、伊藤孝司さんをお迎えするプレイベントとして、テッサ・モーリス-スズキ(オーストラリア国立大学)さん 、鄭炳浩(漢陽大学)さんをお招きして座談会を開催します。

【開催日時・場所】
2022年11月1日(火)17:00-19:00
札幌市教育文化会館 講堂

【参加方法】
事前予約不要(参加無料)
※館内ではマスク着用をお願い致します。

【登壇者プロフィール】
伊藤孝司(いとう たかし)
1951年2月4日長野県生まれ。(社)日本写真家協会会員/日本ジャーナリスト会議会員。フォトジャーナリストとして、日本の過去と現在をアジアの民衆の視点からとらえようとしてきた。アジア太平洋戦争で日本によって被害を受けたアジアの人々、日本がかかわるアジアでの大規模な環境破壊を取材し、雑誌・テレビなどで発表。現在は朝鮮半島での取材に力を入れており、韓国47回・朝鮮43回の取材をしている。朝鮮半島を含めたアジア・太平洋の国々での取材は200回近くになる。

テッサ・モーリス-スズキ
オーストラリア研究協議会特別フェロー・オーストラリア国立大学名誉教授。専門は歴史学、日本近代史。2013年に第24回福岡アジア文化賞学術研究賞を受賞した。民族や国家の境界を越え、新しい地域協力や市民社会のあり方を構想するグローバルな知識人としてアジアの人々の相互理解に多大な貢献を行っていると評価されている。著書に『辺境から眺める アイヌが経験する近代』(みすず書房、2010年)、『北朝鮮へのエクソダス 「帰国事業」の影をたどる』(朝日文庫、2011年)、『批判的想像力のために グローバル時代の日本』(平凡社ライブラリー、2013年)、『過去は死なない メディア・記憶・歴史』(岩波現代文庫、2014年)など多数。

鄭炳浩(チョン ビョンホ)
漢陽大学名誉教授。元韓国文化人類学会長。北海道における強制動員された韓国人の遺骨問題に取り組んできた文化人類学者。人道的支援活動の一環として北朝鮮を何度も訪問。韓国の共同保育と共同体教育運動を導きながら、北朝鮮の子どもの飢餓救護活動、脱北青少年教育支援に関わる。著書に『人類学者がのぞいた北朝鮮-苦難と微笑の国』(日本語版、青土社、2022年)。共著に『「劇場国家」北朝鮮-カリスマ権力はいかに世襲されたのか(仮)』(日本語版、法政大学出版会、近刊)。

主催:北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院 東アジアメディア研究センター
協力:伊藤孝司写真展札幌実行委員会