本センターのスタッフである玄武岩准教授が執筆した『コリアン・ネットワーク ― メディア・移動の歴史と空間』が出版されました。
コリアン・ネットワーク ― メディア・移動の歴史と空間
玄 武岩著
●本書の特徴
20世紀に東アジアで展開されたコリアンの越境・メディア・故郷の再生をネットワークとして捉え、朝鮮半島、日本、中国東北部、極東ロシア、サハリンという多様な地域における移動と定住、アイデンティティの諸相を考察。コリアン系のネットワークをあぶりだす。 ●版元から コリアンの越境・メディア・故郷の再生をネットワークとして捉え、多様な地域での移動と定住、アイデンティティの諸相を考察。
●目次
序 章 東アジアとコリアン・ディアスポラ ──共同体からネットワークへ──
第一部 メディアのコリアン・ネットワーク
第一章 東アジアのなかのコリアン・ネットワーク ──その歴史的生成──
第二章 越境するエスニック・メディア ──極東ロシアの沿海州を中心とするコリアンのメディア・ネットワーク──
第三章 「尋ね人」番組のネットワーク ──サハリンと故郷をむすぶ離散家族捜し放送──
第四章 浮遊するディアスポラ ──「延辺チョンガー」をめぐる中国朝鮮族のアイデンティティ・ポリティクス──
第二部 生活空間の創造と故郷の再生
第五章 越境する周辺 ──中国延辺朝鮮族自治州におけるエスニック空間の再編──
第六章 歴史なき民の復権 ──極東ロシア高麗人における「故郷」の再生──
第七章 帰還のネットワーク ──戦後在日朝鮮人の帰還と本国の救護活動──
第八章 密航・大村収容所・済州島──大阪と済州島をむすぶ「密航」のネットワーク──
終 章 東アジアの新世紀とコリアン・ネットワーク ──リベラル・ナショナリズムからの問い──
資料・参考文献
あとがき
人名索引
事項索引
●著者紹介
玄 武岩(ヒョン・ムアン) 1969年生まれ,韓国済州島出身。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(社会情報学)。東京大学大学院情報学環助手を経て,2007年より北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院准教授。著書に『韓国のデジタル・デモクラシー』(集英社新書,2005年),『統一コリア――東アジアの新秩序を展望する』(光文社新書,2007年),『興亡の世界史18 大日本・満州帝国の遺産』(姜尚中との共著,講談社,2010年)など。
頁数: 472
ISBN: 978-4-8329-6775-5
Cコード: C3036
発行日:2013-03-16
定価: 6,825円 (本体価格6,500円+税)
研究成果